【EVENT】Voices from the “KURDs”

各会場のご予約は本ページ下部のご予約フォームのリンクよりお申し込みください。
Dengbêjevi (デングベジュの家)  VAN
腰まくらを背に座り、デングベジュたちが歌う舞台。歴代デングベジュたちの写真も飾られている

Voices from the “KURDs”

クルド音楽のコンサートとドキュメンタリー映画上映ツアー



クルドの語り部Dengbêjデングベジュ
禁じられた母語と文化を守り抜いた者たち


トルコ南東部のクルド人居住地域からやってきたクルド人たちが、日本にも暮らしている。メソポタミア文明を育んだティグリスとユーフラテスの上流域、そびえ立つ山々、夏になると部族ごとに山羊や羊などと移動して過ごす高原のヤイラ(放牧地)、そのような雄大な自然の中で生きてきた中東の先住民族だ。しかしクルド人の“故郷”は多国間によって分断され、トルコでは母語であるクルド語とクルド文化が政府によって厳しく禁じられてきた。
クルド民族の誇りでもあるDengbêjは、人びとを支配してそのすべてを奪おうとする存在から、自分たちの母語と文化を命がけで守ってきた。Dengbêjとは「声」を伝える、あるいは「声」で伝える者のことである。また、その語りや歌そのものを指す。Dengbêjを描いたドキュメンタリー映画『地図になき、故郷からの声』では、物語る彼らの背景にある「物語」を伝える。そしてクルド人の新たな物語が紡がれている日本で、この声が解き放たれる必然性を描き出している。
本企画は、ドキュメンタリー映画の鑑賞後に、コンサートで実際にクルド語の歌を聴き、対談や座談会の形で監督や歌い手の方からクルド民族音楽やクルドの文化について語ってもらうものです。
いまの世界地図には国としてその名が記されてはいないが、厳然としてそこに在り続けるクルド人たちの“故郷”を感じていただければ幸いです。




ドキュメンタリー映画

『地図になき、故郷からの声』(東京ドキュメンタリー映画祭2021短編部門グランプリ、大阪観客賞受賞)(英題:Voices from the homeland
監督 中島夏樹
1994年埼玉県生まれ。東京藝術大学附属音楽高等学校を経て、同大学音楽学部作曲科を首席で卒業。同大学院美術研究科(先端芸術表現)修了。株式会社MAGNETICAstudio設立。現在、作曲家・映像作家として活動している。2021年に制作したドキュメンタリー映画『地図になき、故郷からの声』が、東京ドキュメンタリー映画祭短編部門において、グランプリ及び大阪観客賞を受賞。 
 
 
自然の中で歌うDengbêj Ahmet   BATMAN
中島夏樹《地図になき、故郷からの声》(2021年/60分/クルド語、日本語、トルコ語、/日本語字幕)より


国を持たない民族としては世界最大といわれるクルド人たちの故郷 は、多国間に分断されています。そのうちのひとつトルコでは、共和国建国以来クルド人の母語と文化が厳しく禁止され、クルド人の存在自体が否定され弾圧され続けてきました。そのような状況下において、母語であるクルド語とクルド文化を命がけで守り抜いてきたのがデングベジュという語り部たちでした。

日本にも2000人におよぶクルド人が暮らしており、埼玉県の川口蕨地域にはトルコ南東部出身のクルド人たちのコミュニティがあります。故郷に帰ることが容易ではない状況で家族と共に暮らし、多くのクルドの子どもたちも育っています。1990年代の初頭より来日した第1世代を親に持つ子どもたちは、日本の子どもたちと同様に学び、若者へと成長していっていますが、日本は子どもたちの故郷となり得るような環境を、彼・彼女たちに与えてはいません。在日クルド人たちのルーツが存在する故郷の地を知らない子どもたちは、日本人ではない自らのアイデンティティについて思うとき、自分は誰なのか、クルド人なのか、それともトルコ人なのか、考え込んでしまう事さえあります。日本ではクルド語での表現が禁止されるようなことはありませんが、クルド語を使用しない親たちの元で育つ子どもたちはすでに、クルド語を失っています。クルド語の継承は、日本でも難しくなっていると言えるでしょう。

故郷になかなか帰れないクルドの大人たちと、故郷を知らないクルドの子どもたちに、地図には書かれていない故郷からの声と伝統を届けたい。また同時に、ほとんど知られていないクルド人の文化について、日本人に知ってもらいたい。この二つの思いを実現させるために、「Voices from the “KURDs”」と題してクルド音楽コンサートと映画上映会をこの度、企画いたしました。大変貴重な機会となっておりますので、ぜひクルド語の声の響と音楽に触れていただきたいと願っております。

この企画に共感して主催団体となってくださったNPO法人アジア・ミーツ・アジア、上智大学グローバル・コンサーン研究所、イスラーム地域研究所、そして上智大学総合グローバル学部 稲葉奈々子先生をはじめ企画の実現と運営・準備に携わってくださった皆さまに、この場をお借りして心より御礼を申し上げます。

 
クルドを知る会
 
 

関東3会場

 

Dengbêjを「場」として感じる——Dengbêjの「場」を再現
(映画上映・コンサート・座談会)

日時:2022年5月8日(日)13:30開場14:00開演
会場:プロト・シアター

(〒169-0075 東京都新宿区高田馬場3丁目38−3 )MAP
アクセス:http://prototheater.la.coocan.jp/19access.html
入場料:3000円(要予約・当日会場支払い)
ご予約:https://forms.gle/qEkWH4zkkEmZazjQA(Googleフォーム)
複数枚数の申し込みはメールでも受け付けています。
E-mail: understandingkurdsjp@gmail.com
主催:NPO法人アジア・ミーツ・アジア、クルドを知る会
*残席がある場合のみ当日券の発行があります。


クルド音楽を知る——「声」が響き渡る、円形劇場   
(映画上映・コンサート・対談)

日時:2022年5月22日(日)13:30開場14:00開演
会場:上智大学10号館講堂

(〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7−1)MAP
アクセス:https://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_yotsuya.html
入場料:無料 (予約不要 / 資料代1000円)
主催:グローバル・コンサーン研究所、イスラーム地域研究所
協力:クルドを知る会


在日クルド人の多くすむ埼玉県川口市で
(映画上映・コンサート・パフォーマンス・対談)

日時:2022年6月19日(日)13:30開場14:00開演
会場:SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ 映像ホール
(〒333-0844 埼玉県川口市上青木3丁目12−63)MAP
アクセス:http://www.skipcity.jp/visit/access/
入場料:2000円(要予約・当日会場支払い)
ご予約:https://forms.gle/YUmJeYWYG7yKv4uCA(Googleフォーム)
諸事情により現在お申し込みを休止しております。再開については後日、Webページにて告知いたします。ご迷惑をおかけし、大変申し訳ありません。
主催:クルドを知る会
*残席がある場合のみ当日券の発行があります。

 

6/19川口公演開催中止のお知らせ

6月19日(日)SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ映像ホールにて開催を予定しておりました、Voices from the “KURDs” 〜クルド音楽コンサートと映画『地図になき、故郷からの声』上映会ですが、誠に残念ながら、諸般の事情により開催を見送ることとなりましたことを、ここにお知らせいたします。

本企画は、去る5月8日(日)高田馬場プロト・シアターを皮切りに、来たる5月22日(日)上智大学10号館講堂を経て、6月19日のSKIPシティでの開催の3本でお届けする予定でおりました。

5月8日には会場はほぼ満席となり、盛況のうちに終えることができました。現在、5月22日(日)に上智大学10号館講堂にて予定しております同企画の開催に向けて、スタッフ関係者一同、準備を進めております。可能ならば、6月19日も実現させたかったのですが、当会(クルドを知る会)の力不足により、開催することが難しい状況となりました。早々にご予約いただき、楽しみにしてくださっていた皆様にお詫び申し上げると共に、SKIPシティの開催を断念した企画を、22日の上智大学では披露させていただきますので、併せてご案内申し上げます。

開催間近の決定となり、ご都合がつくかわかりませんが、上智大学での本企画にお越しいただければ、大変嬉しく思います。(予約は必要ありません)

会場は歴史ある建物で、音の響きも良く、映画もコンサートも十分にお楽しみいただけます。800名収容の施設ですが、円形であることから、映画の画面が見にくい関係上、中央のお席(約400席)にご着席いただくようお願いする予定です。予約は必要ありませんが、早めにご来場いただき、お席を確保していただけますと間違いがないかと思います。

この度は、残念なお知らせになってしまい、重ねてお詫び申し上げます。